「自宅でHAL®︎」を1年半ご利用いただき、このたびご卒業される阿岸様へインタビューさせていただきました。
自宅でHAL®︎ご卒業について、1年半のご利用についてまずはお疲れ様でした。毎日夕方4時からのHAL®︎が日課とお聞きしていました。日々ご活用いただき有難うございます。1年半ご利用いただいて、お身体の変化について教えてください。
脊柱管狭窄症で3回の手術を経験し、2019年4月が最後の手術で、歩くと腰に痛みがあった。自宅の周りは坂ばかりで、2020年4月に気候も良くなり100m先の公園にいくようになった。同時期に自宅でHAL®︎を使い始めた。毎日夕方4時から日課として1時間程度の運動を続けた。休んだ日は数えるほど。
だんだんと歩けるようになっていき、週に3〜4回は1.5〜2km位歩いて、近所の公園に散歩に行っている。23段の階段が4つ連続してあるところを、登り降りしている。
自宅でHAL®︎を使用するようになってから、右足を前に出せるようになってきた。歩きたいという気持ちと自宅でHAL®︎を使い始めた時期がちょうど重なったのが良かった。
卒業を決めたのは、CYBERDYNEの担当者さんと相談して、やるべきことはやったし、歩き方も良くなっていると実感しているからである。右足麻痺の状態から左右の足がほぼ正常に近くなりつつある。
身体の調子はとても良い。元気で過ごしたいから、積極的に外に出るようにしている。
最近は、庭の手入れでは四つん這いで草むしりしたり、ここ何年かやっていなかった刈払機で芝の手入れもやってみたりしている。出来ないとおもっていた事ができたんだよ。庭のことがずっと気になっていて、やりたかったけど、できないと思っていたから。
81歳でピアノを始めた。きっかけは、孫(現在小学3年生)と童謡を弾くことが出来たら良いなと思っていた。元々妻がバイオリンを弾いたり、子供がクラシックをやったりしていて、みんなで演奏出来たら楽しいなと思っていた。
週1回通っているデイサービスではストレッチやボッチャ*1をやっているんだけど、(ピアノを始めたことを周りが知ったら)年末に第九の合唱コンサートが計画されることになって、その伴奏を頼まれた。
いまではそれに向けて短時間ではあるが、週に4,5日はピアノを弾いている。(ピアノを始めたことで第九のコンサートが計画されたりなど)周囲を巻き込んで、楽しく一緒にやる気にさせることが特技なのかもしれない(笑)。
83歳から始めた俳句は1日5句以上を詠んで、月に一回句会にも参加している。4年間で5千句を作った!!
週末は外食が多かったけれど、新聞の切り抜きなどを参考にして晩ご飯も作っている。結構上手だよ。
「体が動けば心も動く」。好奇心旺盛で、いろいろやりたいことがある。できることが増えて、自分の自信にもつながっている。
*1)ボッチャとは、ヨーロッパで生まれた重度脳性麻痺者もしくは同程度の四肢重度機能障がい者のために考案されたスポーツで、パラリンピックの正式種目にもなっている。
ご友人の方にもHAL®︎をご紹介いただいたと聞きました。ご自身の体験から、友人にも使ってもらいたいと思われたのでしょうか?
高校からの友人で、2019年末に会った時に杖をついて歩いていたんだけど、私自身も自宅でHAL®︎を使っていて、良さもわかっていたから、友人にも紹介したら気に入って、すぐに使い始めてくれた。
87歳、まだ伸び代は十分にある。(周囲がやらせてくれないこともあるが…)やればできることもまだまだある。
「とにかくやってみる。『できる』ことで自信がついて、自分が変われるかもしれない」
HAL訓練終わって散歩に猫じゃらし
HAL外し晴れた大空赤とんぼ
奥様)HAL外し軽い足取り芒の穂
ご卒業インタビュー、本当に素敵なお話をありがとうございました。
2021年9月 (取材・執筆・構成=CYBERDYNE(株) 小倉)