パーキンソン病と食欲の秋

秋になりました。今年の夏は本当に暑く、食欲がなく痩せてしまった方も多かったと思います。
パーキンソン病の患者さんは、震えや筋肉に力が入る筋固縮でカロリー消費が多いので、普通に食べていると体重が減ってしまいます。
秋になり、少しずつ食欲が戻ってきたら体重を増やすチャンスですね。

「補食」も大切です。
補食は間食とは異なり、三食では足りない栄養を補います。
おにぎり、いなり寿司、サンドイッチ、焼き芋、季節の果物などがお勧めです。

    


パーキンソン病の方にお勧めの食材

パーキンソン病の方に適した秋の食材について、栄養面からお勧めのものをご紹介します。

1. さつまいも:焼き芋、大学いも(冷凍でも手に入ります)

  • 食物繊維が豊富で便秘予防に効果的
  • ビタミンCやβカロテンが含まれ、抗酸化作用があります
  • エネルギー補給にも優れています




2. かぼちゃ:電子レンジで過熱してから切ると切りやすいです。ポテトサラダのようにしても美味しいです。

  • ビタミンEが豊富で神経保護作用があります
  • カリウムも含まれ、筋肉の機能維持に役立ちます
  • 食物繊維も豊富です




3. きのこ類(しいたけ、まいたけなど):味噌汁、鍋物で。

パーキンソン病の方は、ビタミンDが不足ぎみですので、ビタミンDを含むきのこ類はお勧めです。干し物にもビタミンDが含まれます

  • ビタミンDが豊富で骨の健康を維持
  • 食物繊維が豊富で腸内環境を整えます
  • 低カロリーで栄養価が高い




4. さんま:今年は価格も下がっています。大根おろしを添えて食べると栄養バランスは更に良くなります。

  • DHA・EPAが豊富で脳の健康に良い
  • タンパク質が豊富で筋力維持に効果的
  • ビタミンB12も含まれています




5. りんご:医者いらずの果物と言われるりんご。

  • 食物繊維(ペクチン)が豊富で便秘予防に
  • 抗酸化物質が含まれています
  • 皮付きで食べるとより効果的です
柿もカロテンが含まれていて秋には食べたい果物です。


これらの食材は、秋が旬です。旬を取り入れた食事を楽しんでいただければと思います。体調や症状に合わせて、食べやすい調理方法を工夫することをお勧めします。



道具について

箸が使いにくいことが原因で、食事の量が知らないうちに減ってしまうことがあります。 また、菜箸やフライ返しが使いにくいことで、調理をしたくなくなることもあります。 使いやすい道具を使うことも大切です。菜箸をトングに変えることで、楽に素材をひっくりかえせることがあります。



食材の形について

食べやすい大きさは、それぞれ異なります。
ご自身が食べやすい大きさを知る事も大切です。



レボドパ製剤を服用している場合は、タンパク質の多い食事との間隔を空けると薬の効き目に影響が少ないとされています。


動画参考リンク

パーキンソン病と栄養:
普段通りに食べていると痩せてしまう?秋の旬の食材を使って体重をコントロール



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